KazuAnn

劔岳 点の記のKazuAnnのネタバレレビュー・内容・結末

劔岳 点の記(2008年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

今は鎖等で一般道が整備されているとは言え、学生時代に登ったことがある剱岳が、明治時代に初登頂目指すという話には少し驚かされた。映画では登頂ルート決定に大きな苦労を要したが、結局、現在ポピュラーな尾根道では無く、雪渓が有る谷からのルートを選択したことで、あっさりと登頂に成功。ここで変に困難さを強調しなかったことには、好印象を持った。

全体的に、安易なお涙頂戴的な人物描写を避け、登頂を競う学生山岳隊も含め、山に挑む人間達と山という自然そのものの厳しさと美しさに焦点を当てていて潔い。学生達との手旗エール交換による互いの敬意が、胸を打った。

登頂したものの先人により既に登られていて、所属する軍組織は冷たく対応という流れも良い。だからこそ、達成の意義を知るもの達による手旗エールの価値が増していた。
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