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ジュラシック・ワールド 炎の王国のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.6
前作がここ最近の洋画としては金字塔の興行80億越え。その初動を上回る勢いで躍進中のワールド第2弾。

今回はあのワールドが火山の噴火に見舞われ、そこに住む恐竜たちの存亡の命運がかかる中、助けるの助けないの、の国ぐるみの政治的措置の処遇どうする的な、あの頃の、いわゆる1人のおっさんがこんなすげー公園作っちゃいました、でも、ガードがゆるゆるですね、あ、恐竜逃げ出しちゃいましたね、危ないねこれ、あ、食べられちゃったね、ごめんけ、テヘペロ、みたいなことではなく国家事業という風呂敷を広げるとこから始まる。

なのだが、最終的に国は関与しません、と無視を決め込んで結局ゴロツキみたいなやつらがあれだこれだと私利私欲のために危険を犯してやってくる。この国家云々は何やねん、って思ってたら最後に繋がる感じに。なるほど。

とかく、火山の噴火は人類の前にはなす術もなく、必要最小限で島を後にし、撤退。その後は、打って変わって金持ちのお城みたいな家の中が「ジュラシックワールド」に。恐竜の数や壮大さやロケーションが冒頭からどんどん縮小していく。

この展開には驚いた。もうこうなると、この展開で成功を収めたら、この先は何でもありだな。という、これからの展望というか、打算もチラホラ見えているような印象はどうしても頭にチラつく。前回みたいなお祭り感がない。でもその分、もっと恐竜をとりまく人類側の動きや金に目が眩んでる感を色濃く描き、夢ばかりではなくドス黒いところをテヘペロにせず、ディープにいやらしくしてる。小さな子にまさかの驚愕で残酷な事実も突きつける。あれはエグい。エグすぎる。

そんな中、ブルーというこのワールドシリーズの中でシンボリックなラプトルが今回も中心になり、何か人と動物の絆というか、愛というか、どこか強く暖かな、希望も持ちながら見れる。クリスプラットが恐竜も人のことも見捨てられないとんでもないスケールの中でとんでもないお人好し感を出すので、そこに引っ張られて見入っちゃう。

そんな恐竜お祭り騒ぎの作品から少し違う方向性も垣間見れた作品。
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