B級怪獣エイガ

ジュラシック・ワールド 炎の王国のB級怪獣エイガのレビュー・感想・評価

3.4
ラストの結果自体は好きで3が楽しみになったのはよかったけどそれまでが微妙てか退屈。

全体的に恐竜が檻に入れられてたり麻酔打たれてたりと、人間の支配下に置かれ自由が効いてなくて見てて面白くない。そしてその抑制・溜めをするのなら恐竜が解放・脱走した時の『自由だー!!』『わーー!』『It's a 恐竜パニック!!』感が欲しいもの。それが薄い。
つまり僕は、『オークションに来たヤツら折角閉鎖空間に沢山いるんだからここでキャビンみたいに恐竜沢山逃がしてこいつら皆殺しにしろ』と言っています。

次に後半のホラー展開は噂に聞いてて楽しみにしてたけどなんかイマイチ緊迫感が弱くて実際、盛り上がりにもかけた。『どうせこの子は少女だし死なない。』感が強かったし、演出も特に面白いものもなく館という舞台を活かしきれてもなくて残念。初代ジュラシックパークでは子供でも死ぬんじゃないかという緊張感があったし今居るその空間、舞台を使ったドキドキハラハラの恐怖があった。(特にキッチン?でのラプトルとの攻防とか車の下でのティラノ攻防とか)
そしてな…もうよくわからん恐竜にはあんま上がんないのだ…今回出てきたあいつもデザインそんなインパクトないし…前回のインドミナスレックスのがまだかっこよかった。『恐竜と恐竜を合体!』をやりたいならティラノとプテラノドンを合体させティラノに羽をつけろ。それが出来ないならスピノサウルスを出せ(実はかなり好き)。

そしてラストの展開だけど、これ自体は凄く好き。『ヤッタ!』という喜び。しかしここにまた余計なノイズが入る。まずあの展開になる直前の原因である赤いボタン押すところ、いやダメでしょう…子供や主人公サイドに責任負わせるような形じゃ折角楽しい展開でも心に引っかかるものが出来てしまう。もっとスマートに全部悪い奴らのせいにする脚本にできなかったんかね。子供にボタン押させるために子供にあの設定設けさせたんか。

次に恐竜の数が少ない。あれじゃあすぐに軍に制圧されちまうよ。

そしてこれが一番惜しいのだが、ポスターやら予告やらで楽しみにしてた大波からヌッと現れるモサ、ライオンと対峙するティラノシーンがことごとくダイジェスト的な感じで短く出てくるだけで超ガッカリ。このシーンをもっと見せて欲しかった、このシーンこそ盛り上がる場所やろ。もはや地球が恐竜王国になる様子をエンドロールとともにバックでずっと見せてくれてもよかったレベル。まあしかし故にこのシーンみたいな感じのが沢山見れる?かもしれない3が楽しみにはなった。

文句ばっか言ってるがいい部分ももちろんある。
例えばあのメガネのオタク見たいなやつとヒロインが、トンネルの奥からやってきたスコミムスかバリオニクス(多分スコミムス?)に襲われるシーン。ここはこのオタクメガネ君が絶妙に『生きてて欲しいキャラ』でもあり『死にそうなキャラ』でもあって最高だったし結構ハラハラして怖くて何度かびびった。
あと残されるブラキオサウルスを見るしかないシーン。なんかすごい可哀想で泣きそうになった。
あとは、あと、あーと、なんかあったかな?
と、見終わってのパッと印象に残るところが少ない。歯集めてたおっさん馬鹿すぎとかは残ってるけど。

個人的にはかなり微妙な出来だった。でも続編は楽しみになる幕引きで次も劇場でしっかり見たい。