かわぐ

ジュラシック・ワールド 炎の王国のかわぐのレビュー・感想・評価

2.6
ジュラシックワールドの続編。これじゃない、これじゃないんだよ!いや、ある意味正しく「パーク」シリーズを踏襲しているのだけどロストワールド展開(?)はよほど尖ったファンしか求めてないでしょう。言うほど炎の王国でもないし。ほぼ本土の話だし。
壮大なパークがあってそこで恐竜たちを復刻し見世物にする夢はワールドで示された。それが失敗しその後どう言うことが起こりうるのかというお話。一度復活されたのだから命は当然大切にされるべきという主人公側の主張はわかるがどこまでに同族意識を持つのかは人それぞれで優先順位の差でしかない。目の前で日本人が困ってたら手を差しのべる人は多いがアフリカの貧困を本気でどうにかしようとしている人はごく僅か。日本人か人類かの差なのだけど、それが人類か動物(恐竜を含む)かの違い。私の感覚では優先すべきは前者なのだがここでは後者なので感情移入がしづらかった。ロストワールドでもそうだけど。
今回の人工恐竜インドラプトルのビジュアル的弱さも微妙だった。小さいしそこまで強くもない。化石に刺さって死ぬ打たれ弱さ。圧倒的に恐怖が足りない。恐竜保護したいのに自分たちを襲って来る恐竜は殺していいダブルスタンダードも気になってしまう。悪い人間も主人公側が自分勝手に危険な目に合わせるしそれで死ぬしね。主人公たちがやっていることはクジラを守るために捕鯨船にぶつかっていく集団と一緒なのではないか。ロストワールドでもそうだけど。
まぁけどロストワールドへの回答として襲ってくる恐竜を人工恐竜にしてしまい殺すのもそこだけ、復活された恐竜へ感情移入させるために人間のクローンも用意しミスリードを誘っているあたりは少しは改善されているのかな。それでも全然のめり込めなかったが。
上記が悶々としているのに加えて主役の吹き替えが酷すぎて...映像を楽しみたいからと吹き替えで観たのが裏目に出た。そして最後に「恐竜が逃げ出してとんでもない世界になりましたよ!」みたいな煽りもあんな数十匹ならなんとでもなるやろとしか思えない。モササウルスとかプテラノドンとか今回の騒動と直接関係なく外に出てるのだろうし。
無駄に長々と不満を書いてしまった。それだけ期待を持って楽しみにしてたんだよ!
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