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エミアビのはじまりとはじまりのbluemercenaryのレビュー・感想・評価

4.0
エミアビ―――海野と実道の漫才コンビ
彼らの舞台から始まる物語。

そこからシーンは実道がマネージャー夏海と尊敬する先輩黒沢のところに向かう車中に。
黒沢宅で仏壇に手を合わせる実道。その先の遺影は海野と黒沢の妹の雛子 ――― 二人は事故で死んだ。
その後、黒沢に求められるままにネタを披露する実道。―――対して執拗に駄目だしする黒沢の無茶振り。
いよいよ限界が来て逃げ出す黒沢。――― そこでマネージャーが登場して実はドッキリだったと判明、改めて三人で飲み直す事に。

画面が変わって時間はさかのぼる。
雛子と海野が深夜の駐車場で会話している。―――何故、二人は事故死したのか。

再び、映像は一人になった実道に。
マネージャーに叱咤された実道は先輩黒沢とコンビを組むことを決意する。
大切な人を亡くした同志がケンカしながらも新コンビでいよいよ初舞台に挑んでいくことに・・・・・



期待してなかったと云うと失礼に当たるけど、えらく掘り出し物に巡り合った。―――そんな感じの面白い作品。
少し奇想天外な非現実的なシーンが多々あるんだけ、それが違和感なく物語に入り込んでいる。
それ含めて過去現在の時間の流れの切り替え、劇中とは思えないハイレベルな漫才、空白だった黒沢の過去等の伏線の回収など、脚本組み立てと演出構成が“お見事”の一言。
ちょっと素敵すぎる人間再生ドラマです。
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