特殊な能力を持つが、酒に女にパーティー三昧、仕事もしないダメ人間。そんな中、離れて暮らす家族の件をきっかけに、能力を発揮し始める、ヒーロー作品。能力を持つダメ人間が主人公だが、特別爽快なヒーロー映画ではなく、題材によくあるコメディー路線でもなく、真面目なヒューマンドラマ。特殊能力が存在するが、親と子の一物語でもある。タイトルこそ〝ヒーロー〟と付くが、ヒーローらしい主人公では決してない姿が多々。しかし、結末まで物語を綴ると、紛れもなく彼は〝ヒーロー〟である事を実感させられる、余韻が良い展開。SFだが、現実味がある内容で好感が持てます。世界を守り、地球を救うだけが、〝ヒーロー〟像ではない、リアリティーが良い。所々ドキュメンタリー風の演出は可もなく不可もなく、どっちつかずな内容。
