恵比寿ガーデンシネマ
早くに両親を亡くし、トルコの田舎で祖母・叔父と暮らす美しいく魅力的な5人姉妹が、古き慣習が重んじられる土地で保守的とも抑圧的とも取れる女性蔑視に合いながら自由を渇望する青春ドラマ。
女性の処女性が異常に大切にされ、学校帰りに男子生徒と遊んだだけで登校を禁じられ、結婚したらしたで初夜の直後にシーツの血の跡を家族ぐるみで確認され、血の跡が無ければ命の危険にすら晒されるって程。
家同士の同意があれば本人の意思、年齢は関係なく強制的に結婚させられてしまう事も。長女ソナイは恋愛結婚をするが、次女セルマ、三女エジェは望まぬ結婚を強いられ、エジェは拳銃自殺を図る。
姉達の望まぬ結婚を目の当たりし、末っ子ラーレは結婚が決まってしまった四女ヌレを連れ家から逃げ出し、イスタンブールに向かう事を決意する。
姉の逢い引きの為に奮闘したり、女性限定となったサッカー観戦（ガラタサライvsトラブゾン）をするため姉妹で家を抜け出し大はしゃぎしたりと若いキラキラとした生命力を見せつけられる場面も多々あり、行き過ぎた慣習により押さえ込むのは罪なのではと感じた。
現在の日本に住んでいると考えられない現状だが、過去の日本にも近いものがあったのかな？まったくの他人でありながらラーレ達の逃亡に手を貸すトラック運ちゃんヤシンの優しい眼差しに、国やその土地の慣習を超えて、男たるものこうあれと教えられた気がする。
