映画おじいさん

イノセント15の映画おじいさんのネタバレレビュー・内容・結末

イノセント15(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

DV母親によって処女売春を強要される娘と、妻を亡くしてゲイになってしまった父親の息子、二人の恋愛物語が軸となった難解な青春映画で苦痛の時間を過ごしました。

上記のような女性週刊誌の見出しになりそうな肩書きを持った親たちですが、その好奇心をひく設定が物語のリアリティをなくす効果しかなかったのには驚きました。
あと、娘の実の父親が電話で韓国語を喋っていました(おまけに字幕無し)けどあれはどこに繋がるんでしょうか? これは相当気になりました。
そういうちょっとセンセーショナルで意味ありげな「?」ばっかりで、終盤のパンチラインのつもりだと思われる「自分のことは好きになれないけど、君のことは好きになりたい」という台詞もキザというかこれみよがしにしか聞こえなくてゾッとしました。

こういう私小説的というかナルシスティックな作品は自主製作映画祭では実際ウケているようですし、自主製作映画でやってもらう分には素晴らしいんですけど、この感覚をそのまま商業映画に持っていかないことを祈るばかりです。。
ちょっと厳し過ぎかも知れませんが、こういう作品が商業映画として出てしまったら邦画を観に行く一般人なんて絶滅してしまうと思ったので。更に厳しいことを書けば日本の自主製作映画の最先端が本作ならば今後10年は日本の自主製作映画を観る必要がないなと個人的には思いました。

とはいうものの、本作の監督がいつかメチャクチャ面白い商業映画を作って「しまった! ひどい感想文を昔書いたな…」と思う日が来ることも祈っております。

二人の駆け落ち旅行が決まったときに娘が「弁当作っていこか」(だったかな?)と言う瞬間はすごく良かったです!

*関係者の方々はド素人の感想なので気になさらないで下さい。