日本版グッドフェローズであり、日本版ウルフオブウォールストリートみたいな映画でした！大好物です！今年は日本映画当たり年ですね。特にバイオレントな作品が凄く良くて嬉しい限りです。
まず本作はざっくり言うと超くそマジメな男の栄光と衰退を描いた作品だと思いました。綾野剛演じる諸星はひたすら悪事に手を染めていくんですが根は非常にマジメで一生懸命やっているんです。なぜなら彼は組織からは全く逸脱していないからです。逸脱しているのは組織そのものです。だから彼らが正義のために行っていることは我々から見れば悪行にしか見えないんですね。
そんなマジメくんが悪事に手を染めるので彼はやはりどこか小物感があるんですよね笑。そこが良いんです笑。そもそもなんか失敗してすぐにモノに当たったりぶん殴ったり怒ったりする奴は基本的には小物ですよ笑。だから彼は終始一貫して小物なんですね。
でもこの映画の素晴らしいところはそういう悪行や危険の匂いのするところは魅力的であるということを描いてることだと思います。ちょっとそこにもグッドフェローズ感ありますよね。お前らは悪いことばっかしてどうしようもないって言うかもしれないけどファックユー！！！っていうこの感じ笑。だから悪事を働くシーンこそ最も楽しいですね。
役者陣の熱演も光ってました！綾野剛はやはり良かったですね！好感度なんて陽炎の彼方に吹き飛ばす名演だったと思います。また諸星の上司役、ウルフオブウォールストリートでいうとマシューマコノヒー的な立場のピエール瀧！序盤で退場っていう流れも思いっきりウルフオブウォールストリートだし、最後の「青年...」のところも良かったですね。
てな訳で非常に骨太な映画で見応え十分です！是非劇場で観て欲しいですね。
