組織に順応して次第に汚さを纏っていく男のなかに、どこか感じる純粋さに痺れる。 スコセッシのようなヴァイオレンス・ドラッグムービーでありながら、社会、組織に揉まれる男の哀歌でもあるのです。上司からの無茶な命令にきちんと答え、後輩を育てるために惜しみなく金を出す(そこには一切の倫理は無いけれど)。社会に適応するのはやっぱり大変なのですね。ただそこにも、仲間と時を共にする青春の煌めきがあるからグッとくる。
勿論ぶっ飛んだ「悪さ」も良い。えげつない悪事の数々を「これがリアルだ!」と見せつけられる気持ち良さったら。最高だ〜。