白石監督の前作 凶悪も面白かったので本作も楽しみにしていたのですが、期待を裏切らないストーリーでエンタメ作品としてとても面白かった。
他のレビュアーさんも仰っていたのですが
柔道チャンピオンの主人公に綾野剛っていうのは少し違和感ありましたが…
ただ物語が佳境に入り、諸星がヨレ始めてからは適役だ！と思う自分もいました笑
警察といえど所詮人間の集まり。
道警に限らず、少なくとも当時は同じような事をしていた所もあったのではと邪推したくなります。
諸星が自分の信義と欲のもと、とにかく突っ走る。そんな男の姿を通じて道警の暗部をこれでもかと滑稽に、時に不穏に映し出します。
集団心理の渦に時に仲間を巻き込み、最後には陥し入れられた男の生き様を堪能。
決して愉快な話ではないけど、痛快な余韻もほのかに感じられる作品で僕は結構好きでした。
相変わらずピエール瀧がいい味出してたのでもうちょっと観たかったなあ。
