元ネタになっている事件を検索したら、実際に判決出て逮捕されてるし関係者処分されてるし死人も出てるし、かなりノンフィクションに近いことが分かって驚愕。モデルになった人物、普通に顔が出てて、これがまた綾野剛とは全然違うけど激シブ。
映画の方は、まず綾野剛の演技に驚かされた。チャラめの俳優さんという印象だったが、純朴な若手警官が悪事を覚え始め、イケイケオラオラになり、ボロボロになり、心が壊れてしまう過程を完璧に演じきっていた。それぞれのシーンが、そういう人に見えた。
特にボロボロ時の演技が素晴らしかったが、なんでも肌に酒を塗ってむくませてから撮影に臨んだらしく、本当にシャブ中に見えた。シャブ中と言えば、リアル逮捕者のピエール氏の演技もやはり素晴らしかったが。
ホステスの愛人が薬に手を出した時の主人公の行動には感動。また、逮捕されてるのに半ば共犯と言って良い道警を美化し、できるわけ無いのにまた復帰したい
と目を輝かせるシーンは、本当に寂しい気持ちにされた。なんだかんだでヤクザにビビるところなども含め、極悪だけでない人間的な魅力に溢れた主人公だったなと。
もっと賞とか取って評価されても良い映画だと思うんだけど。(綾野剛は賞取ってますが、作品としても)
