ぜろぱか

ONE PIECE FILM GOLDのぜろぱかのレビュー・感想・評価

ONE PIECE FILM GOLD(2016年製作の映画)
3.6
尾田っちの助力もあって面白くするための素材がなかなかに揃っているだけに色々惜しいとこはありましたが、まぁワンピースの映画としてなら及第点の面白さが一応確保されてたかな、という印象。
映像的には映画館ならではの派手な演出が多くて満足。

主人公たちの能力がインフレしてるのもあって、もっとこうすればええやん、みたいなシーンが多々生まれてしまうのも仕方ないとは思いますし、長年一緒にやってるフジテレビの注文には逆らえないという感じもひしひしと伝わってきますね。
ゲスト声優を沢山呼ぶにしても、ちょい役なら「この人だったんだ」っていう楽しみがあって良いとは思うんですが、話の主軸を担う敵幹部ポジションあたりはしっかりベテランで固めてほしい気持ちが個人的にはあったり。
とはいえ、濱田岳はじめ男性ゲスト陣はなんだかんだ馴染んでいてすごいなと思いました。女優陣が演技として決して下手ではないのに浮いたように感じてしまうのは、ドラマやバラエティでは自分の存在感を前面に出していくことを生業としてらっしゃるからなんでしょうかね。いずれにせよ本人は本気で仕事してらっしゃると思うので、キャスティングする側の問題と思っていますが。

脚本の大筋も悪くないと思うんですが、要所要所でアニメとはいえ流石に雑過ぎないか?ってレベルのツッコミ所があるのと、テゾーロさんもかなり良い設定貰ってるのに、最終的には「うるせぇ、今のお前は駄目だ!」でぶっ飛ばしておしまいだったのがこれまた惜しいと感じずにはいられなかったり。
すぐには無理でも、将来的な彼の希望も垣間見える終わり方だったらな、みたいな。
例えば、全く信頼してなかった部下から思いがけない救いの手が伸びる、みたいな展開があったらかなり熱かったかなと。

まぁあれこれ偉そうな感想を漏らしてしまいましたが、敵キャラに全く共感できなかったZよりは各キャラの魅力や映像美など楽しめる要素も少なくなかったので、そこそこ満足です。
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