日本がまだ今のような小金持ちのチンピラ国家じゃなかった頃。
自他共に認める大金持ち国家だった頃の娯楽映画。
そういう時代には、こんな豪快な男たちがたくさんいたのだなと思う。
法律、仲間、組織。
あらゆる、この世の枠組みを壊していくような存在に私たちは強く惹かれる。
深作欣二は先の大戦時は中学生であった。
大人たちは彼らに軍国主義を叩き込んだ。
戦後、大人たちは「天皇陛下万歳」と絶叫した口と同じ口で「民主主義万歳」と絶叫し始めた。
当時中学生だった深作欣二はどう思っただろう。
「世の中全部嘘っぱちだ。信じれるのは自分だけだ。」と思ったに違いない。
そして、深作欣二は映画監督になった。
この世の欺瞞の全てを映画でぶっ壊した。
この映画は、徹底的にこの世の枠組みをコメディちっくに揶揄しながらぶっ壊しまくる。
欺瞞に満ちた馬鹿な大人たちを、ぶっ殺しまくる。
これは、映画でしか許されないことだ。
映画の素晴らしいところは、そういうところだと思う。
ムカつく奴が死ぬ瞬間は、笑える。
ムカつく奴が死ぬ瞬間は、スカッとする。
人が死ぬ時にふざけたっていいじゃないか、所詮映画なんだから。
めちゃくちゃ人が死ぬのに、こんなに笑える映画があったんだと思うと昔の人が羨ましい。
三池崇史にこういう映画撮って欲しいな。
あっ、「dead or alive 犯罪者」があった笑
今の日本映画にも、まだ希望はある。
深作欣二は生きている。