ターゲットを10代から20代前半ぐらいに絞り、徹底してエンターテイメントに振った作品で、普通なら腑抜けな内容になりそうな企画物を、きちんと形にした所に新海監督の力量が伺える作品。
確かに面白い。観だすと釘付けになる。
しかし、贅沢を言わせてもらえれば、個人的には新海監督一人でコツコツと作っていた純粋なSFテイストの昔の作品の方が好み。
設定が使い古された「入れ替わり物」ってのも不満だし、ストーリーがかなりご都合主義というのも、冷静に見ると引っかかる所ではある。
ただ、「夢」と似ているため忘れてしまうというのは苦肉の策としても良い設定だろう。
タイムトラベルも含まれているので当然パラドックスは発生するのだが、これも「忘れる」ということでギリギリ回避しているのはさすが。
でも中盤は青春コミカルな感じを出すために、これがかなりいい加減になっているのはツッコミ所。
世界的に大ヒットしただけのことはある、楽しめる作品。
余談。
まぁ、高校生だからこの程度なのはしょうがないのだが、ちょっと知恵の回る奴なら・・・・
まず、自分は誰?ここはどこ?の次に来るのは「何年?」で、すぐに年代がズレていることに気付きそうなものだが。笑
さて、一番の不思議が「なぜ自分に会いに行かない?」だろうな。
夢から覚めて相手を探すからややこしくなる。入れ替わっている時に自分を探せば一発で会えるだろ!ってのは禁句かな。笑