2016年劇場鑑賞80作品目
これまで新海誠の作品はいろんな理由でどちらかというと苦手だったが、予告はかなり気になる感じだったので期待しすぎず鑑賞。
もう、期待を500倍くらい上回る良さだった。例えるならば、シン・ゴジラを鑑賞中、やばいのきたなこれ(最大限にほめてる)に対して、今作は鑑賞中に、やばいやばいやばい連れてかれる!!(スクリーンの向こう側へ)感がすごかった。
オープニングが二回くる感じも、さらにもう一層深く入り込むきっかけをくれていたとおもう。映像美は変わらずすばらしかったけれど、新しい表現手法が取り入れられていて、新鮮さがあった。
キャラデザがあの花の田中将賀さんという事でこれまでの深海さん作品の人物よりもより表情豊かでポップな印象となり、作品に入り込みやすかった。さらに表情の振り幅がかなり拡がり、共通して描かれる、言葉では簡単に表せない男女の絶妙な心情を表す表情がこれまで以上に表現されていたと思う。
また、自身が高校まで過ごした飛騨がみつはの暮らす町だったので、自分の高校時代、早く東京にいきたいと思って過ごした憧れと、今はもう当たり前となった東京の風景が、どちらもあまりにリアルに、でも実写ではないので、現実にはない美しさや、危うさも孕んでいて、その風景描写だけでも何度もぐっときてしまった。懐かしさ、いとおしさ、そしてもうあの頃のあの風景には戻れない寂しさ。
ストーリー自体は深海誠らしくもあり、ただ、これまでの作品でもう少し消化してほかった部分をばっちり消化してくれた。(ある意味で裏切り)これまでの作品とは違い、晴れやかで心地よい余韻を残してくれていた。
あ、あとはっきり言える事は、神木くんが最高。キャスティング神。
次は新宿バルトでみたい。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
二度目の鑑賞@新宿バルト9
1回目はRADの音楽が印象的だったが、二度目の今日はRAD以外に挿入される音楽も素晴らしいな。と。
音楽と、瀧、みつはの視線の先の移り変わる景色が2人の喜怒哀楽の心情の変化や、揺れ動く様を現していることがとても印象的だった。雲の流れから感じる風のスピードや、太陽の光の強さでこんなにも主人公の気持ちを代弁(表現)しているアニメーション作品って他にあったかな。(ジブリは凄く上手いけど、それ以上かも)
一回目で少し腑に落ちなかった時系列の絡まりや、瀧の中にみつはが流れ込むシーンのアーティフィカルな表現も、より理解が深まって再度感動した。