ナツミ

君の名は。のナツミのネタバレレビュー・内容・結末

君の名は。(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

やっと!観ました〜。前情報は「入れ替わってそのうち会えてハッピー」くらい。ほぼ何も知らずに観ました。以下いくつか思ったこと。

・明らかに東日本大震災が意識されている(と、思う)。一つの町がつぶれるほどの大災害が起こったことを認めながら(=過去のものをなかったことにはしない)時間を超える表現をする意味とは。変えられない絶対的な過去の上で展開されるストーリー、でもそのストーリーの中では過去をも変えることができてしまうという心地良い矛盾。震災のことを思って観ると、現実とユートピアが交互にやってくるような感じがして、なんとなく複雑でもある。糸守と石巻の語感がどことなく似ているように思うのは気のせいか。

・新海節健在。モノローグやすれ違いざまにはっとするシーン、SFとラブストーリーの融合。そうは言っても本作のようなすっきりした終わり方はこれまであんまりなかったのかも!

・たぶん監督にとって、星や宇宙はかなり重要なモチーフ。美しいものだけれど、われわれが決して支配することのできない絶対的な力でもある。圧倒的に美しいものは、圧倒的に恐ろしい。

・神社がカギ。神聖な場所であること、科学的に根拠のない慣習や言い伝えも大切にされる場所であることが、瀧と三葉の時空を超える入れ替わり=「ありえないこと」にリアリティを持たせている。組紐、結び、口噛み酒など、本作を観る上で重要な役割を果たすモチーフもほとんどが神社にかかわるもの。

面白かった。なんとなく心地良かった。この心地良さがみなさん言うところのカタルシス、だったりするのでしょうか?笑
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