エニグマ

何者のエニグマのネタバレレビュー・内容・結末

何者(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

夢を追ってそれに向かって努力するもの、現実と向き合い就活するもの、明確な信念を持って就活するもの、そしてそれを冷笑するものと何とも胸が痛い毒映画。

非サブカルバージョンの麦くんと絹ちゃんが出てて元カップル役なのもまた苦しい。代わりにサブカル臭い岡田将生だが彼も最後はまともに就活しようとしてたのが何とも現実的。経歴ばっか固めて自分から出た言葉がない二階堂ふみもまた印象的だった。個人的には理系院生の山田孝之の話ももっと見たかった。

鑑賞中、ずっと居心地の悪さを感じていたのは観客の視点が佐藤健のものだったからだ。そしてその居心地の悪さの正体は終盤で明かされていく。私も登場人物を冷ややかな目で見ていたのでそれを指摘される構成にはウッとなる。

7年前の作品につっこむのも野暮だが、当時の大学生が皆ああいうTwitterの使い方をするものだろうか。佐藤健、裏垢どころか表垢でも十分痛々しい発言をしている。メアドで検索できたりとか勝手に人の写真あげたりだとかアカウント名が本名で顔写真付きだったりだとか全体的にネットリテラシーが低いのはどうかと思う。皆FacebookやInstagramの方が向いてる。
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