このレビューはネタバレを含みます
2回目の鑑賞です。
1回目はDVDのレンタルで観ました。
今回はAmazon プライム・ビデオでの配信です。
2回とも字幕版で観ました。
良かったです。
2本の弦の意味に感動しました。
①良かったところ
・両親のクボへの愛
クボは物心がつく前に父が亡くなっています。
また、母と暮らしていましたが、母は精神を病んでしまっています。そして、闇の姉妹が現れ、母も亡くなります。
クボは両親と暮らした記憶がありません。
しかし、サルとクワガタとの旅を通じて、クボは両親から愛されていたこと、そして今でも愛されていることを確信します。
最終的にクボは3つの武具ではなく、三味線で月の帝に立ち向かうのが素晴らしいです。
母の髪、父の弓弦、自らの髪から成る三味線。
感動しました😭
・物語の意義とは?そして、人生の有限性。
本作は物語の意義についても描いています。
物語には始まりと終わりがあります。
そして、人生にも始まりと終わりがあります。人の命は有限です。
しかしながら、物語として受け継がれていくことで、人の中で生き続けます。
「人の世は苦しみに溢れている」と月の帝は考えていました。たしかに、その通りだと思います。
思いますが、苦しみばかりではないです。
喜びもあります。
クボたちや村の人々を描く中で、人生の喜びが表現されていました。
・独特の世界観
ライカの作品なので、世界観の作り込みが素晴らしいです。
観ているだけで、わくわくします。
また、日本文化を尊重していて嬉しかったです。
クボが折り紙を操る場面がどれも楽しかったです。
エンドクレジットでのメイキング映像も必見ですね😃
②気になったところ
記憶を失った月の帝の扱いに疑問があります。
村の人々が温かく受け入れていましたが、偽りの記憶を教えるのは違和感がありました。
しかも村人に都合の良い記憶(施しをしてくれる等)なので、記憶を失った月の帝を利用しようとしているのかなとも思いました。
この点は気になりました。
ただ、力で倒さずに受け入れるという着地は、優しくて好きです😊
③その他印象的な点
・鎧を守る妖怪
大きな目玉が印象的でした。
怖かったです。
・生魚の切り身(鮭?)がおいしそう
・闇の姉妹が不気味
・声優さんたちが豪華
特に闇の姉妹を演じられたルーニー・マーラさんに驚きました。
私は『キャロル』でのテレーズ役が特に印象に残っています。
・エンドクレジットも素敵
④まとめ
丁寧に作られた映画です。
また観たいです😊