このレビューはネタバレを含みます
前評判の高さから期待して観たが、残念ながら期待を上回ることはなかった。
アニメ自体は素晴らしい。キャラクターの滑らかな動きや折り紙が自在に変形していく様は観ていて心を奪われる。だが、3Dプリンタで出力した綺麗なモデルを使っていることと、合成による後処理を多用しているせいでほとんどCGアニメに見えてしまう。贅沢な話かもしれないが、もう少し人の手がかかっている感じを残しても良いのでは？予告でムーミンが流れてたがこういう素朴さもストップモーションの魅力の一つだと思う。
ストーリーは、親子関係を主軸にしていて泣けるポイントはあるものの、深みに欠けるツッコミどころがいくつかあり、相殺された。個人的には猿とクワガタの正体と爺さんの結末には物足りなさを感じた。
ただ全体的に常に目を奪われるようなアニメーションなので、退屈するということは全く無く、101分の上映時間はあっという間に過ぎた。
ラストに流れるRegina SpectorのWhile my guitar gently weeps が素晴らしかった。
