台湾統治時代に台湾で生まれ、終戦とともに日本に強制送還された日本人のことを「湾生」と呼ぶ。湾生に話を聞き、ルーツをたどるドキュメンタリー映画です。
わたしの祖父が湾生で、祖父が亡くなったときも台湾人の友だちが何人か来ていて、みんな日本語が上手だった。
祖父と台湾の話をしたことはなくて、そもそも祖父とはあまり話せずに、自分が高校生のときに亡くなってしまった。
だけど、いまの仕事をしているのは祖父の言葉があったからだし、祖父がしてきたことや、美術の教師をしていた祖父が残した絵や彫刻などは大切に持っていたりする。
そんな祖父のことを思って、この映画を観に行った。
開始5分もしないうちになんともいえない思いが込み上げて胸がいっぱいになった。中盤から泣きっぱなし。
ドキュメンタリー映画を映画館で観たのは初めてだったけど、観客ほぼ鼻をすすっていた。隣のおじさんもずっと泣いてた。みんなどんな思いで観てたのかなぁ。
おじいちゃんに会いたいなぁ。
また台湾行きたいなぁ。
単純にそのふたつ。それなのに涙が止まらない〜〜
「植民地はいけないことだけど、台湾のそれは、いい例だ」と永六輔さんが言ってたそうな。そういうことだよな。
多くの若い日本人にこの映画を観てほしいけど、まあ流行らんわな。もう少し理解してもらえる世の中になればいいなあと思いを込めてレビューを書きました。
あ、エンディングの曲だけは、ダメでしたね。