海よりもまだ深くのとらのすけのネタバレレビュー・内容・結末

良い意味でなんとも言えん気持ちになる。終始、主人公のどうしようもない部分が描かれる。でもなんだこの憎めなさは。周りの人たちが支えるのはなんでだ。親も姉も職場の人も息子も、誰も彼を遠ざけない。唯一距離があるのは元妻だけ。
いい年して夢を諦められず、というか夢にしがみつくことでプライドを守ってるように見える。けど、夢持って生きてる大人が少ないのも事実。叶うとか叶わないとかじゃなくて、そういう気持ちを持って生きるのが大事なんだと、作中で唯一響く言葉を息子にかけるシーンは、どうしようもなさはひとまず置いといて、グッとくる。本当って4回言ってたし。
夢見た未来と違うけど、思い通りなんか行かないけど、夢見て生きて行こーじゃないかって気持ちにちょっとなる。
最高にカッコ悪い阿部寛が見れる。イライラする人もいると思う。でも自分はけっこう好きな映画。