中津

ダンケルクの中津のレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
2.0
戦争映画がとても苦手で、でもクリストファー・ノーラン監督のだからと思って見ました。
結果、私が戦争映画が苦手なのは血がたくさん出るとかそういうことではないんだなとわかりました。

戦争映画なのに驚くほど血が見えない。死体や撃たれる人はいるものの、誰の血も見えない。
見終わってから気付きましたが、見てる時は気付かない、とても不思議な感覚でした。

セリフは圧倒的に少なく、なので名前がほとんど出てこない、顔が覚えられない、場面は陸海空を一定間隔で渡り歩き、ただずっと絶望感は漂っている、鬱々としている、息をするのすら鬱陶しい。
空軍と海のシーンは青が多いせいか、比較的心穏やかに悪いことは起きないんだなと感じながら見ることはできましたが、陸軍てめーはダメだ状態。
おもーーい、くらーーい、おまけに閉所恐怖症にはとてもつらーーい!
水ーー!!船ーー!!悲鳴ーー!!悲鳴は聞こえるけど姿が見えないーー!!その悲鳴も急に聞こえなくなる真夜中の黒い海ーー!!ならびに船内ーー!!沈む音ーー!
もう1秒でもこのシーンが続いたら私は見るのを止めようと思った時に空軍か海にシーンが変わるという絶妙なことが何度かありました。

決して血の雨が降るような銃撃戦や、ド派手な地雷演出、ド派手な戦闘機からの銃撃があるわけではないです。
けれど確かに戦争で、ともすれば今までで一番「戦争を見た」感じのする映画でした。

二度は見たくないなあ…
あと見るなら映画館で見た方が断然良いと思いますが、見たら見たで閉所恐怖症なので耐えられないところが多く映画館出そうですけど…

でも時間軸の表現、あれはとても素晴らしかった。1時間に収束していくところはすごく好き。
中津

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