デニロ

少女のデニロのレビュー・感想・評価

少女(2016年製作の映画)
3.0
『少女』というと五輪真弓の歌を思い出す。“夢が大きな音をたてて 崩れてしまったの”そんな歌詞を現すような、儚い少女時代を描いていくのかと、冒頭の演劇的な場面で期待は膨らむ。

が、物語になっていない・・・。ラストは、因果応報のように繕ってはいるがどうかと思う。

前半は本田翼久々の虚ろな表情に残酷な美しさを見出して、どれほど素敵な物語になっていくのだろう。本田翼にノーブルな美貌の山本美月がどのように虐め抜かれるのだろう。冒頭の本田翼の表情からそんなろくでもない考えが浮かんだのだが、夏休みに入ってからは本田翼は実はいい子なんだという説明が描かれていき腰砕けもいいとこだ。

原作がそうなっているんだろうが、このあたりからラストシーンが想像できるようになり、まあていのよい回生の話になるのだろうなと。

そして、美しいふたりの女子の友情の話に置き換えられてしまって拍子が抜けていく。・・・本田翼を観に来ただけなのでそれはそれでいいんだけれど。
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