湊かなえらしいストーリーなんだけど
映像化するのにあたって少し薄まったのでは、という気がする。
しかし原作を読まずに視聴したので、読んでいたらまた違う感想かも。
なぜ薄まったと感じるかというと、予告を元に映画観賞した湊かなえ好きならわかると思う。
予告や映画前半では、とてもいい湊さん作品らしいピュアでそれゆえ残酷な少女が出てきますが
後半ゆっくりと甘くなり、少女像がぼやけてきます。
それにしたって、むしろこっちの方が
実際の本田翼の素に近そうとずっと思ってた
無表情でキツめの言動をバンバン見れるのはすごくよかった。
山本美月もとろいJK役にぴったりだし、うざい教師役の小嶋やアンニュイなのにMCはノリノリの介護職員の吾郎ちゃん（笑）、突然転校してくる意味ありげなJK、ゆるく売春を勧めてくるサラリーマンなど結構配役はバッチリだったと思う。
それといじめっこJK達が全員ブスなのもよかったと思う。
主役2人のルックスがまず神々しく光るし、人をいじめるものは汚いという小説的な行間も感じられる。
邦画で配役に興味をそそられるなんてほぼないから長いこと書いてしまった...
内容はカルマと自業自得を題材に少女の日常を追うもの。
どんなことであっても自分がしたことは全てに繋がっており、何かしらの形で自分に返ってくるということ。
水面に一滴雫がこぼれ落ちただけでも、水は波立つように。
メイポールのシーンは最高に興奮したし、ラスト吾郎ちゃんやちびっこにはゾクゾクさせられた...
強いていうなら、やっぱり物語が進むにつれて主役が少女出なくなってしまうこと。
ピュアゆえの残酷さがなくなってしまうこと。
広告の"人が死ぬとこ見て見たい"がどんどんどうでもよくなっていくこと（笑）
ただまあ私は本田翼がTVで見るようなキラキラ女子キャラではなく
実際は本映画のような光の入らない据わった目で、近く人たちを一掃しているのが本性と勝手に思っているので、それだけでも見てよかった作品です。
