僕の感想としては「仕方なかった」に尽きる。
加害者も被害者も傍観者も幸か不幸かは置いといて、偶然その役割に生まれただけだ。植野や川井は観ていて不愉快極まりないが、彼女達をそう思うのは、僕が彼女達の様に生まれ育っていないからだ。石田が西宮を虐めたのも成るべくして成ったのだ、石田が生まれ西宮と出会うまでの全てが石田を動かした。西宮の様ないじめられっ子にはこの考えは理解出来ないかもしれないが、彼女が虐められたのも、偶然耳が聞こえない体に生まれ育ったから、偶然そんな彼女をいじめる人間が近くに居ただけだ。本当に可哀想で心の底から同情する。
今名前を出した以外の登場人物にも言えることだが、彼、彼女達には快不快はあれど一定の理解を示せる。全て「仕方なかった」。
これほど感情を揺さぶられ、考えさせられたのは久しぶり、とても良い映画だった。ちなみに一番好きなのはマリア。
