このレビューはネタバレを含みます
あまり期待していなかった
こんなにも良い作品だと思わなかった。
いじめをテーマに描いている
いじめた側=悪いやつ って考え方が気に食わなくて、それを覆してくれる作品だった。
女子のドロドロした関係も途中までは見るのが辛いが、最終的にすっきりする終わり方になっているところが良い。
臭いものには蓋をするって考え方で、問題が起こらないように、起こっても有耶無耶にしてしまう大人たちが悪い。
この作品の登場人物たちのように、嫌だけれど蓋を開けようって、溜め込んできたゴミを見たくもないけど見て、光に当てようって勇気を持ちたいし、そうやって黒歴史を白くしていくことがどれだけ大切なことだろうか。
溜めていると臭いがして、隠そうとするたびにその臭いがして辛くなる。
生ゴミが太陽光を当てれば無害になるように、根本的に解決するためには光を当てて、見て、向き合っていかなきゃならないんだって思う。
主人公が人と向き合うことを決め、人の顔、声が聞こえてくるシーンがとても印象に残る。
嫌な声もたくさんあるのだけれど、耳を塞いでしまうと綺麗な声も聞こえなくなってしまう。
嫌なことも全部聞いてみようって思う。
案外それも味のあるものなのかな。
この作品は人間関係の見方が変わる作品だ。
感動する作品をありがとう!