kuzira

一週間フレンズ。のkuziraのレビュー・感想・評価

一週間フレンズ。(2017年製作の映画)
2.3
元々、多分この主人公は
友達っていう視線よりも
恋愛対象に重きを向いた感覚を持っていて
それでいても「友達になって下さい」なんて
下心はピュアさでカバーできるものではない

本当の意味での友達っていう関係性を
甘んじられてる気がした

ただ、尽くして尽くして求めずに尽くす
それは紛れも無い長谷の愛だけれども

それを前提として、承認した上で
藤宮さんと交流していたはずなのです

いつのまにか長谷は人間としての欲が
邪魔してる気がしたなぁ

愛がエゴになる瞬間というか、
勿論、その切なさはわかるけれど
最後まで近くでアピールしてしまう長谷を
どうしても心が邪魔をした

よっぽど、幼馴染の方が健気で愛深い

脇を固める演技力には久しぶりに目を瞑りたくなる
恥ずかしさだけれども、キャラクターとしては。

どうしても、納得いかないのは細かな部分ね
もう会話の至る所に存在している映画の嘘たちが
もどかしかった、辛かった

友達にまたねもバイバイも言わないで突然帰るし
そのいきなりの距離感はなんだとか、
そこは台本あってこそなのかい、とか。

もうちょっと俳優なら色々提案するくないですか
そういう細かな所まで演出が行き届いてない
役者も作品の事を考えてないのだなぁって

動機もなく動かされて、喋らされてる
薄い作品なんだなぁと思ってしまった

こういう題材だからこそ
フィクション性の中にある限りないリアルを
求めてるし存在する事を願います


一番の友達になりたいと思ってた長谷から
"一番じゃなくてもいいから君の友達でいたい"
そんな事を言ってくれた方が
僕ならきっと信用してしまうのに

空気は読むものではなく創るものだと
映画が教えてくれているはずなのに

空気を読んで作られてませんか
空気を創って完成した
唯一無二の映画になっていますか

僕はこのままだと一日だけで
この映画を忘れてしまう事になると思うんです
kuzira

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