地獄の家族映画。
アニャ観たさに鑑賞して大火傷を負ってしまった。
この系統で言うなら「ヘレディタリー」や「ババドック」監督の「ナイチンゲール」などと似ているが、この作品が一番怖くて胸糞悪かった。結構シャレにならないレベル。
恐らく僕が小さな子ども達を育てているので感情移入が半端なかったこともあり、精神をやられてしまった。
後から考えると、魔女はそれぞれのキャラクターの中に存在する「罪」や「現実逃避」が生み出した産物にも思える。不幸や責任を誰かのせいにして、逃げ出したい心が生み出した幻想。まさに、かつての魔女狩りや、今も行われている疑心暗鬼による争いのメタファーでもある。
しかし、一家の父親が自分で責任取れないような行動を取って家族から逃避した結果、家庭が崩壊するというのは本当に怖い。気を付けようと心から思えた。
結局、恐怖とはその人の心の中にある何かを投影するからこそ、本気で怖くなるのだと確信した。家族がいて大事な子どもがいるならば、なおのこと怖い映画。
魔女のせいにして誰かを陥れようとする人間の心の闇こそが最も怖い。それこそが悪魔だと本作は主張している。
いや、本当に恐かった…２度と観たくない。
