70年代、ポートランドの小さな町にインディ球団マーヴェリッツがあった。創設者でオーナーは俳優のビング・ラッセル（カート・ラッセルの父！）、選手は規格外の超個性派バスターズ！メジャー傘下に属さないはみ出し者チームがマイナーリーグであれよあれよと勝利を重ね、人気を博し、夢を叶えていく……リアル野球狂の詩？てか元ネタ？という漫画みたいな実話ドキュメンタリー。
まず、野球理論を極め教則ビデオまで作っちゃうほどアツいラッセル父さんが面白い！まるで芝居の一座をプロデュースするようで、これぞ正にもう一人の“グレイテスト・ショウマン”。当時らしいユーモアや反骨精神でもって、常識を覆し球界を困惑させ、人々を熱狂させる様が痛快。何より自分たちが貪欲に楽しんでるのが魅力。やがてその夢が終わりを告げても、未だ色褪せない伝説なのだ。引退後ここで復帰したメジャー投手がカッコいいし、指名打者としてプレイもした息子カート、ボールボーイだったトッド・フィールドが語る思い出がまぶしい。カートがビング役で劇映画化してほしい！
