このレビューはネタバレを含みます
兵隊賛美を除けば、映画として文句の付け所がない傑作。
田舎町でジャズ演奏している最中、真珠湾攻撃の報が舞い込み、ビルは徴兵所へ向かう。一番乗りだったビルは新聞でヒーローとして持て囃される。
入隊したビルは飛行機乗りとして失格で、射撃の教官として採用される。赴任地は地元の田舎町で、派手に見送られたのに故郷に舞い戻るはめに。
故郷で、ヒーローのビルは一転して戦地へ行かない不甲斐ない男として見られはじめる。
何度も教官に出世を直訴するが、その度に出世させられて、お茶を濁され、将校になってしまう。
しかし、飛行機の狙撃手が病気で欠員が出た時に立候補し、遂に英国へ向かう。
その飛行機は視界不良で空港に着陸出来ず、パラシュート降下した先で、ビルはフランス地下組織に拾われ、ドイツ軍の新型ロケットの証拠写真を持ってロンドンへ向かう様に指示される。
寝る間も惜しんでロンドンの連合軍本部に向かうビル。ドイツの長距離ミサイルの存在は大きな情報で、彼はヒーローとしてアメリカへ帰還していくが…
寝る間もなかったビルは、勘違いから、精神病院へ入れられてしまい、脱走の末、辛うじて田舎町へ…しかし、さらに…
アメリカ田舎町〜駐屯地〜フランス田舎町〜ロンドン〜アメリカ田舎町と、テンポ良く切り替わるのが良い。
風刺の効いた戦争喜劇で、隣家の恋人と両親との関係もうまく織り込まれた、良質のフィールグッドムービー。但し、戦争を題材にした軽妙な喜劇ゆえの危うさは免れない。