やっと観られた!という喜びが大きい。
反面、内容には、心に重くのしかかるものがあった。
主人公はドイツ人娼婦のリリ。貧困ながらも稼ぎは全てヒモ男に費やし、そんな痛みが愛だと信じたい気持ちが描写されていく。
ところがある日、闇で働くユダヤ人に気に入られたことをきっかけにリリの生活は一変する。
リリ自身だけが変化を感じられないまま、環境だけが彼女を落としていくのであった。
クライマックスのカメラワークは圧巻。
訳がわからないまま、責め続けられるリリを追うワンカット。
役者たちは代わる代わる立ち位置を変え、リリが境地に立たされる心情を美しく描く。
全ての登場人物に闇がある。映像にこそしないものの、かなり生々しく描写される。
心を痛めるシーン・セリフがこれでもかというくらい沢山ある。
しかし!そんな光景を前にイビキをかいて寝てる人いて、ちょっとその人生が羨ましくも思った(笑)
色んな人生があるものだ。
優しい人であることは、とても苦しい事である。
⚠️ねこ好きな方はご注意を。