1978年にフランスで実際に起きた連続殺人を基に作られた映画。
ある日、犯人のものと思われる車が発見され、憲兵隊がその調査に向かった。車に近づいた憲兵隊の中で一人、一歩下がる者がいた。運転席のドアを開けた直後、車は爆発した。
モデルとなった人物は、『オワーズ県の殺人者』アラン・ラメール。逮捕後は、精神分裂症で入院をしたあと言われている。
映画の中でも、この”精神の分裂”を読み取れる場面があった。
フランク(映画の中ではフランク)は、女性を殺害するとき相手を見ずに、殺害していた。とても動揺し、衝動的な殺人を繰り返していた。まるで殺人などしたくないようにも見えた。
二つ目は、潔癖症の素振りがありつつもゴミ屋敷であったところ。くしに挟まった彼女の髪の毛が触れないかと思えば、家の中はゴミまみれでとても醜かった。
最後まで、フランクがどういう人物なのかについては多くは語られない。映画から読み取っていくしかない。
多くの自己矛盾を含む今回の主役を演じたのは、ギョーム・カネという人物。とても映画の世界観や犯人の異常さにはまっていて、よかった。
話題だけかっさらってたいして面白くない映画が劇場でやるのではなくて、こういう考えさせられて見終わったあともつい考えてしまうような映画がもっと上映されればいいのにな、とも思った。もちろん一部の映画の話ですが。。。