死霊館 エンフィールド事件の高円寺のレビュー・感想・評価

あるイギリスの民家で起きたポルターガイスト事件を通して様々な「社会的なもの」が現れる、面白い作品だった。
驚いたのは、作中に現れる「幽霊は社会的弱者を襲う」というとても「人に優しい」命題。「超能力」などの超人的事象を信じるオカルトとは、一見「アンチ・ヒューマニズム」のように思われるけれども、実はオカルトは「人間に優しい」のではないか。「人間を信じる」という意味での「ヒューマニズム」こそがオカルトを存在させる余地を生むのかもしれない。