fujiK

ロープ/戦場の生命線のfujiKのレビュー・感想・評価

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)
4.0
1998年、岩波ホールで「パーフェクト・サークル」を見た。翌年のNATOの空爆など現地の映像がテレビに溢れた。第二次大戦以降、ヨーロッパで再び収容所や移送が起こるとは。痩せ細った子どもたちの映像など、衝撃的だった。

ユーゴスラビア紛争を題材にした映画、書籍などの作品を見続けた。バルカン半島の歴史。レベッカ・ウエスト、エミール・クストリッツァなどなど。

この映画もそんな作品の中に加わる。
毎回感じる「なぜ」と人間の不条理。
それでも、ラストに短く描かれる数ショットには心が少し安らぐ。UNの車両に挟まれて走る捕虜たちのバス、雨で溢れた井戸に浮かび上がる死体。
そこには「花はどこにいった」が流れる。

タイトル、皮肉や自嘲をこめて、「最高だぜ!」ではダメ?
fujiK

fujiK