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バース・オブ・ネイションのrYtのレビュー・感想・評価

バース・オブ・ネイション(2016年製作の映画)
3.5
黒人の抵抗史としては何ら真新しさはない。

ただ、なぜタイトルがbirth of nation(国民の誕生)なのか?を考えると、映画の見え方が少し変わる。

黒人がnationであると。白人とは違う、連帯意識と繋がりを持つ集団であると訴えかけるこの映画。
逆に今のアメリカがあるのは、建国の理念ではなく、草の根の抵抗運動を育んだ黒人がいたからーー。そんなbirth of nationの意訳も考えられる。

そこらへんを鑑みると他の「黒人はこんなに悲惨な運命を辿ってきました系映画」とは一味違う。念頭にあるのがキング牧師の融和型闘争でなく、マルコムXやブラックパンサーといった武力抵抗型の黒人運動だろう。
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