若い人たちよりも十分楽しめたと思う。
この作品においては、僕は幸せな年代だ。
不況下のダブリンでは本国のU2は生々し過ぎたのか、デュラン・デュランをはじめとするニューロマンティックやモータウンサウンドに回帰したホール&オーツに影響されていたところは、好景気のもとでブリティッシュ・インヴェイジョンやMTV時代を享受した僕らとはちょっとだけ違って、現状から脱出するための術の一つとして音楽が機能していたのかなぁとも。
晴れた日には見えるほどの距離にある別世界。そこに行けば何かがあると願うしかない若者たちが苦悩するのは、恋愛だけではないわけで。
当代の人たちが見るとアホなメイクしてアホなPV撮ってるなぁと思うだろうけど、ほんとにあんな感じだったから可笑しくてしょうがなかった。