Kenta

シング・ストリート 未来へのうたのKentaのレビュー・感想・評価

4.7
どん底に落ち希望もほとんどない主人公が、ある女性との出会いによって人生を大きく動かされる青春サクセスストーリー!
前情報は全くなしで鑑賞!強いて言うならば、高評価の音楽映画くらいしか…。
音楽映画はやっぱいい。明るい気持ちになれる😌

1985年。大不況に陥っていたアイルランドのダブリン。主人公の高校生コナーの家も大きな影響を受けていた。父親は職を失い、母親もパート勤め。コナーは金銭的問題により、他の高校に転校せざるを得ないことになってしまった。
転校先であるシングストリート高校は、もう最悪。タバコに喧嘩、飲酒にイジメなど環境は全くもっていいとは言えなかった。学校に馴染むことがなかなかできないコナーの楽しみは、大学中退の引きこもりの兄貴ブレンダンと「トップ・オブ・ザ・ポップス」を観ることだけ。
彼はその後も馴染むことができず、イジメの標的にされて殴られるわ、校長からも罰則与えられるわで散々だった。そんな彼の前に突如現れた一人の少女ラフィーナ。コナーは一目惚れしてしまい、ラフィーナの気を引くため、一言彼女に言うのだった。「僕のバンドのMVに出ないか?」その一言によって彼のバンド活動は突如始まるのだった…。

いやー面白かった。ただのキラキラの青春映画ってだけじゃなく、時代の背景だとかいろんな苦悩が混じってるからこその感動だったんだろうな。
私自身、この時代のミュージックってのは正直疎い。有名どころしかわからない。ただ、いい曲だってのは確かだった。そういえばa-haの「Take On Me」コナーが少し歌ってましたね。おかげさまで『ラ・ラ・ランド』思い出しちゃった(笑)

そして、勢いでバンド組んで最終的にあそこまでいけちゃうコナーはもう最高。一目惚れした人のためにあそこまで出来るんだから素晴らしい。君といれば、無敵。まさにそれを感じた。
恋愛ばかりではなく、兄弟愛もすごい伝わってきた。自分の夢をすべて弟に託すあの兄の姿。ラストのガッツポーズなんて愛が溢れてた。兄がいたからこそのコナーだった。

ジョン・カーニー監督の作品は恥ずかしながら今作が初だったが、これはいい。『はじまりのうた』も評価高いから近いうちに鑑賞したい。
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