Jonayama

マーダー・オブ・キャットのJonayamaのレビュー・感想・評価

マーダー・オブ・キャット(2014年製作の映画)
3.7
とっくに成人してるのに仕事もせずママのお金でフィギュア製作をして商売(といっても家の前での露天商)に精を出すダメすぎるアダルトチルドレン…つまるところニートのクリント。
一向に働く気配がなく、運転免許も無いため出掛ける際はママに運転してもらうというとんでもないダメ男だが、唯一愛情を向ける猫がいた。

しかし、ある朝にその猫が矢で射られ殺されているところを発見される。クリントは悲しみにうちひしがれながらも犯人を探しだし、正義の鉄槌を下すことを決意する。

アメリカのインディーズ系サスペンスコメディでニートのダメ男が猫殺しの犯人を追うというちょっと間の抜けた筋書きが印象的な作品。
アメリカのコメディだが変な下品さは少なく、日本人の下町に住む自分からするとどことなく趣のある住宅街を舞台にした落ち着いたコメディは意外に新鮮で、ブッ飛んだ設定は無く地味ではあるものの個性的なキャラクター達が繋いでいくクスッと笑える謎解き物語は最後まで飽きることなく楽ませてもらった。

フラン・クランツ演じる主人公のクリントは冒頭ややロン毛で途中から髪を切ってサッパリするのだが元々顔が良いのでどちらもカッコいいなと個人的に思った。
キモデブハゲって感じではないのでニートではあるが見た目だけなら残念イケメンみたいな印象なので意外と底辺感は少ない(笑)

個人的にけっこう好きな映画なのだがにゃんこが矢で射られて殺されるという展開があるので猫好きはいちおう心の準備を(汗)グロはないです。
みんなに薦められる映画ではないかもしれないけど、自分のようなボンクラダメ人間のおっさんが主人公の映画大好き!って方に特にオススメしたい(笑)

ちなみにJ.K シモンズがシンママである主人公の母親といい仲になる地元の保安官を演じるんだけどけっこういい人で『セッション』での鬼教師の役と全く違う演技に驚かされた。俳優魂ですなー!
Jonayama

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