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夜よりも深い闇のa9722のレビュー・感想・評価

夜よりも深い闇(1946年製作の映画)
3.9
まずは、久しぶりの映画館での映画鑑賞。
この頃、コロナもだけど仕事も忙しくなかなか時間をとれなかったけれど、本当に行けてよかった。
やっぱり映画は映画館で観るために作られていて、映画館で観る映画に勝るものはないなと。改めて実感。
もちろんいろんな映画、世界を少しでも知り広げていくために今の便利なツールは、使い方次第で本当に素晴らしいから今後もお世話になるけれど。
やはり映画館での映画の幸せ度はすごかった。

映画として、この展開をこの長さによくきっちりと収め、まとめあげたなと。
1946年の映画ということも念頭に、すごいと感じた。
そして、カメラワークも冴えてたなと。
ストーリーは現代の人間からみたら安易かもしれないけれど、不穏な空気を作り上げる黒の使い方や、執拗な靴の描写、長回し。そこにその尺を使うんだっていうような発見とか。
とても見ていて引き込まれたというか、興味が湧いた。
舞台となるマルゴの村の宿の外から中へと、カメラが横にスライドするワーク。
到着の際の始まりと、終わりで同じカメラワークが登場。
そういうのも含め、切り取る映像、シーン、その表現方法が冴え渡ってたなあ。
全てが無駄のない簡潔な描写。

フィルムノワールだからこそ映画館で観られて本当に良かったなあと思う。
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