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拳銃無頼帖 抜き射ちの竜のMASHのレビュー・感想・評価

拳銃無頼帖 抜き射ちの竜(1960年製作の映画)
3.0
抜き射ちの竜!コルトの銀!ヤク中の圭吉!ということで『拳銃無頼帖』の第1作。和製ジェームズ・ディーンこと赤木圭一郎が気になっていたので鑑賞。う〜ん…。こういうノリは好きなんだけども、これに関しては「なんか違う」となってしまった。ストーリーは大人向けのハードボイルドな雰囲気なのに、なんか石ノ森章太郎原作の特撮っぽいカッコ良さなのだ。こういうのが好きな人には面白いかもしれないが、僕にはどの層の人を対象にしているのかがよく分からない映画に感じてしまったのだ。

正直言うと、この作品では赤木圭一郎の魅力はあまり分からなかった。あまり演技が上手いとは言えないし、スターっぽさあんまり。強いて言うなら仮面ライダーとかの主人公感はある。立ち姿だけはかっこよかったが。ライバルの銀を演じる宍戸錠が相変わらず良い。この映画に漂う変に漫画っぽい雰囲気になぜか宍戸錠だけがピタッと嵌っているのだ。西村晃演じる謎の中国人は、まぁ、007とかの感じで楽しめばいいのかな?

あと、編集が所々なんか変。普通次のシーンにいくときセリフの後に一拍入れると思うのだが、この映画はセリフを言い終わった瞬間にブチっと次のシーンになる。そのせいか、なんかストーリーがぶちぶちとちぎれている印象を受けてしまう。

『ギターを持った渡り鳥』がすごく好きだったが、これは同じようでいてなんか違う。うまく言えないが、ちょっと洋画かぶれ感が悪い方向に出ているように感じてしまった。無国籍活劇といえば聞こえはいいが、それはある意味方向性が決まりきっていないということでないだろうか。これはこういうものとして楽しめるなのかもしれないが、僕はこの1作だけで十分かな〜
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