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君がくれたグッドライフのmofaのレビュー・感想・評価

君がくれたグッドライフ(2014年製作の映画)
2.0
【中途半端で軽い】

どれもこれも中途半端で頂けません。
ALS患者が、自転車で尊厳死の出来るベルギーへと向かうという話。
テーマは尊厳死なんでしょうか。
ALSについても、尊厳死についてもサラッと描かれていて、ただただ泣かしたいためだけの小道具のように思える。 ALSの過程、尊厳死を選ぶ葛藤が、描かれていないし、観客の私ですら、「その決断は早いんじゃないの?」と引き止めたくなるのに、兄弟・友人はまぁ、すんなり受け入れるわけです。お国柄の違いでしょうか。 それどころが、尊厳死への旅行だといつのに、友人達は性欲にばかり目がいってるし。そんな大事な旅なのに、場当たり的な女の子を連れてきてしまう。なのに、最後は神妙な顔して、「寂しくなるよ」とかって、嘘やーんと思っちゃうのよ。

個人的には尊厳死も選択の一つだとも思うけど、まだ、自転車に乗って旅に出れるんなら、もうちょっと頑張ろうよ!と言いたくなる。
この映画のように、まだ自転車で旅に出れる状態で、あえて、死を選ぶのは、
何だかワガママなようにも見える。
ALSという病気を扱う以上、そう思われる作品であってはいけないと思う。 その決断に至った経緯を、きちんと描いていたら、回避できることだと思う。
主人公の決断を弟に告白した時、
弟は、こう言った。
「生きることから、逃げているだけだ」
その言葉が、最後まで頭に残る。
まだまだ頑張って欲しかった。そんな残念な気持ちとやるせなさからの、ラスト。うーん・・なんで、ここだけ青春みたいな?
やっぱり、軽い。
実に、軽い。
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