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スイス・アーミー・マンのyumaのネタバレレビュー・内容・結末

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

序盤はただただケラケラ笑ってました笑 「えっ、おならで海渡るんや」とか「めっちゃ水出てくるやん」とか。でもバスの再現をやりだしたぐらいから、何を見せられてるんか分からなくなってきて、その感覚のまま最後まで見てました。

基本的にずっと笑えるんですけど、終盤はほんとに何がなんだか分からなくなって色々考えてしまいました。

むずい。何から拾えばいいものか。

ラストで海から町までの距離がそんなにないのが明らかになったことが一番びっくりしました。行きは何日もかけて進んでいったのに、帰りは少なくとも日は跨いでなかったので、ハンクが現実の日々に帰るのをどこか心の中で嫌がってたのかな。

ハンクは現実では全く上手くいってなくて、自分に自信もない、言わば”生きたゾンビ”。メニーも言わずもがな”生きたゾンビ”。そんな二人がお互いに心を許し合うことで、人生を送る上で何が大切かを説かれているような感覚にも思える、謎映画。

森から出て、ハンクがメニーと間違えられたのも、お父さんから隠れたのも謎。改めてハンクとして生きていくという展開を強調するため? でもなんで? 分からんなぁ。

最後、ハンクが変人扱いされることを恐れずメニーを助けようとしたのも、成長したのかな。

ラドクリフくんが出てるからこんな謎映画でも色んな考察が出てくるのか、はたまた奥深い映画だから色んな考察が出てくるのか。
クリストファーノーランの映画もクリストファーノーランっていうネームバリューがあるからみんな必死に考察して楽しむけど、もし無名監督が同じことをやってもみんな必死に考察するのかな。ただ、つまらない謎映画で片付けてしまうのかな。
なんか、そんなことまで考えさせられました。

考えたら色々思いつきそうだけど、なんか根拠がありそうで無さそうなものばかりになりそうなので、上手く言語化できないです。

映像が森の中なのにお洒落だったり、海を渡るシーン、編集など、観ていて楽しいっていう要素もあって、なかなか見応えがあると思います。

色々考えたけど、やっぱり謎映画です。笑いたいけど頭も使いたい、ちょっとエモい映像が見たいなって人がいたら、おすすめしようかなあ。
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