公開前から話題になっていた今作、観るのを非常に楽しみにしていた。
ある程度映画の内容を把握して挑んだものの、あっさりと"良い意味で"予想を裏切られた。
何よりも俳優2人の演技が凄すぎた。ハンク役のポール・ダノ、彼が映画を終始リードしていたのは間違いなく。そして万能死体メニーを演じたダニエル・ラドクリフは怪演という言葉以外表現する言葉が見つからない。
もうそこにはハリー・ポッターのカケラは見つからず、1人の才能溢れる青年俳優の姿しか無かった。
死体という難しい役どころ、表情の一つ一つ、そして肉体的にもかなりハードだったに違いなく。それらを彼はサラリとこなしている。兎に角メニーの睫毛の表情一つにも心を動かされるのだ。
今後の彼の出演作にも注目したい。
そしてこれまでに見た事が無い映画を作り上げた2人の監督ダニエルズにも脱帽。
ラストは哲学的なテイストで、観た者それぞれが違う感じ方をするに違いない。
だから終わり方の説明は何通りにもなる筈。
素晴らしい。
あらゆる人に見て欲しい映画だ。
