このレビューはネタバレを含みます
突飛なテーマに惹かれて見たが、すべてが中途半端な映画。
まず、導入が簡素すぎて、主人公に感情移入できない。そのため、終始第三者的な視点で見てしまう。
テンポはやや悪く、構成もかなり荒削りに感じる。
笑いの質は終始かなり低い。下品でもあるし、そもそもテンポが悪く滑ってしまっている印象。
ダニエルラドクリフを道具として使う描写もかなり簡素。
音楽はいい。
しかし映画への組み込まれ方が不自然すぎて、集中力を下げる。
ストーリーは難解。
解釈は色々ありそう。
後半になると急に、ただの便利な死体が出てくるファンタジーではなくなる。
ストーリー上、どこまでが現実で、どこまでが非現実なのかわからない。
主人公は短期間で凝った作り物を作りすぎるし、高所から落下し熊に噛みつかれたはずの足で普通に歩いている。
この物語は主人公の妄想と走馬燈の入り交じったものだったのではないだろうか。そのなかには喜びも強い後悔も含有されているのではないか。
死体に生きる喜びを教えるために自分の人生を追体験し、自分の人生に意味を与える。そして死体と別れ、死ぬ。
と、一回見た段階で適当に解釈してみる。2度目は多分ないので。
すべてにおいて中途半端な映画で、正直、生きる喜びも熱い友情も、私には微塵も感じられなかった。
めちゃくちゃなダニエルラドクリフを楽しもうにも、それも許してくれない中途半端感。
アイデアはぶっとんでるが、内容はぶっ飛ばなかったという映画。
ハリーポッターを見た直後の人にオススメ。