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スイス・アーミー・マンのMRのネタバレレビュー・内容・結末

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

今まさに死のうとする男と既に死んだ男が出会い、既に死んでいる男が生き返った事によって自分も生きようとする男の物語。書いてて既になんのこっちゃわからんけど、本作自体がエキセントリックでクレイジーなハートフルファンタジーだから良しとしよう。

オナラで海を渡るラドクリフ。
ウォーターサーバーラドクリフ。
股間が方位磁針になるラドクリフ。
武器にも道具にもなる万能ラドクリフ。
恋をするラドクリフ。
親友を守るラドクリフ。

最高としか言いようがないラドクリフの生ける屍演技と、これまた最高としか言いようがないポール・ダノの生命力溢れる演技に心掴まれました。やってる事はjackassと大差無いのに、撮る人が撮ればこんな素敵ファンタジーになるんだなと。

ラドクリフの存在自体が二面性のメタファーっぽくなっているので、実体があったのかどうかは分からないけど、この世界のどこかにはホウキにまたがってクディッチする魔法使いがいるのだから、人妻に恋する死体がいたってなんの不思議もない。

生と死を扱った普遍的なテーマでありながら、独創的なアイデアと主演二人の素晴らしい演技をもって見事に昇天させた唯一無二の作品だと思う。最高のバディムービーだった。
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