ばし

パターソンのばしのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.9
感想をつけるのが難しい…
本当に(エンタメ的な)何かが起こらない日常を趣味である詩を通して紡いでいく事で、日常の豊かさ、忙しい何かに追われて過ぎ去っていく日々の私たちに対して、気づかない変化、おかしみ、視点を丁寧に拾っていってくれる。
日々を追っていく事で見ている側も客観的に出会う人たちを印象付けていき主人公であるパターソンの世界を獲得できる…没入というよりも同化に近い感覚が得られるのは映画的な気持ち良さや魅力が詰まっているんだなぁと
何事も起こらないことに対して気づきを得られるというのは映画ならではだと思う
あとブルドックのマーヴィンが可愛いし犬っぽい犬(犬だけど)だったのも微笑ましく見られたり、ポストの下りでクスッときたり
終盤の展開には物語に入っているのもあってあぁー…ってなったけど、永瀬さんのシーンで詩を書くことの意味というか、この映画の中での役割がものすごくわかりやすい表現として変化したのはすごく面白かった。すごくスムーズに映画的な面白さの気付きを得られたカンジ
寝る前に家で見てとかゆっくり何回でも味わえるようなじんわり染み入る映画だった
ばし

ばし