おいも

パターソンのおいものネタバレレビュー・内容・結末

パターソン(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ジム・ジャームッシュという名前に触れる機会がたまたま何度かあったので気になってた監督さん。作品の前評判とか思い入れなどは特になく鑑賞。

部屋の中も街も、光がとてもきれいで印象的。

重要なパーツであるはずの詩の部分がそこまでグッとこなかったのは、
まさに「詩を翻訳するのはレインコートを着てシャワーを浴びるようなもの」だからということかなぁ。
元の詩をそのまま理解できる人にはまた違った印象を残すんだろう。英語の感覚がないことが悔しい。

そして終盤、忘れてたころに登場した永瀬正敏は思ってたよりも永瀬正敏すぎて正直ズコーってなったなぁ、、笑
これもまた、彼を知る人と知らない人とで受ける印象は全く違うのだろうけど。
あのシーンだけパロディコントの一場面でも見ているような気分に、、笑

わざとらしいくらい強調される「特に何も起こらない毎日」
これ絶対何か起こるやつじゃんこわい、、!って身構えながら観る。
すると案の定、いつもとは違う何かが発生。うわ、ついに大変なことが、!と急展開、していくかと思いきや、多少動揺したりしながらも結局なんだかんだと1日が終わり、また同じような朝が始まる。いつものシリアルを食べる。
うん、日常とか人生とかって実はそんなもんだよね、みたいな。
特別なことが起こらない毎日でも、詩を紡ぐようにじっくりと感じとって過ごしてあげれば、なかなか豊かで素敵だよね、って、
派手なアクション映画とか劇的なラブストーリーばかり見ていると忘れてしまいそうな、繊細な感覚を再認識させてくれるような映画でした。
おいも

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