暖かくてゆったりした気持ちになる映画。
妻と犬と暮らす寡黙なバスドライバーの日常を淡々と描く。朝起きて仕事に行き、帰ってきて妻と話し、犬と散歩をして、行きつけのバーで一杯引っ掛けて、帰って寝る。同じことの繰り返しのようでいて、まったく同じではなくて、新しい人との出会いとか、妻や友人とのやりとり、愛犬との散歩の中にも、なにかしらがあって、毎日はちょっとずつ違う。
主人公はそういった日常を静かに眺めて、穏やかに受け入れて、詩にしたためていて、この詩がまたなんだか良い。奥さんのことも、同じことの繰り返しに見える毎日のことも、なんだかんだで大切に思っているような、穏やかで暖かい主人公の生き様的なものが、映画を通して流れている感じ。良いなあ。
