YusukeTaruya

ジェイソン・ボーンのYusukeTaruyaのレビュー・感想・評価

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)
4.0
Edwards Big Newportにて鑑賞。

アメリカに来てから映画を観る機会がめっきり減ったけど、2016年暫定一位の映画!

マットデイモンはやっぱりかっこいい。
新たな主要人物の女のひと(名前がわからなかった)を演じるアリシアヴィキャンデルは見たことがあるなと思ったら「エクスマキナ」でロボットを演じてた人らしい。今作での役柄はかなりハマってた。
トミーリージョーンズの話す英語が聞き取れなくて、途中ストーリーがさっぱり分からなかった。

ストーリーについて、
ボーンレガシーも含めて、前シリーズの良さを受け継ぎつつも現実の世界と関連性を持たせた今作、
群衆的な「社会」とそこから疎外された「個」(ボーン)という構図がより強調されている。
システマティックな社会を攪乱して、逃走中はそれを逆手にとって見事に敵を振り切って見せるボーンに心地よさを覚える。
逃げ回りながらも秩序を保つ主人公は非現実的だけど、冷徹に機械的に誰彼構わず殺害する無秩序である意味現実的な追跡者とうまく均衡してて、違和感を感じることはない。
これは特に第1作とかなり似た構図。

ボーンと多くの登場人物がiq200越えでパーフェクトヒューマン的な、「超」ゲーム理論的な世界観がこれらの特徴を更に際立てる。

カメラワークは絶えず揺れ続け、観衆を強く引き付ける。2時間という決して短くない時間を通してその緊迫感が途絶えないのだから、本当にすごい。

終盤のベガスのシーンが爽快!
ちょうど2か月前にラスベガスに行ったので、カーチェイスでぐちゃぐちゃに破壊されるベガスにとても興奮した。
リトルパリスやベラージオ、Ballysなど、実際に訪れた場所がそのままの雰囲気で映画に出てくるのだから、もうそれは楽しかった。
僕らが想像することもできないような資本が投下された街がボーン達によって徹底的に蹂躙されるのはあまりにも非現実的で、だからこそ、観衆は興奮するのだ。
同時にベガスの文字通り「ど真ん中」であれだけ大規模なロケを敢行したことにびっくり。撮影費の莫大さにも驚嘆するし、制作という観点から見た映画のスケールの広さをそこからうかがうこともできる。

ベガスに行ってなければこのような感覚を抱くことはなかったのだろうから、現地で映画を観ると日本とはまた違った視点を得ることができるということを学んだ。
ボーンシリーズではお馴染み、舞台はサンフランシスコ、ワシントン、ベルリンやロンドン、ローマ、ギリシャなど転々とするが、そこに行ったことがあるかないかで考えること感じることはかなり変わるのだと感じた。

そういうわけで、大変満足。
英語が全部聞き取れなかったので、多分もう一回鑑賞しに行くと思う。

映画の性質上、実在するciaの洗脳計画「mkultra」的要素は薄まった。
代わりに「スノーデン」をググってから映画を観るとより面白くみれると思う!
YusukeTaruya

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